1702年 ハンガリー 神聖ローマ皇帝 レオポルド一世 ５ダカット NGC AU Details Augustana Collection の出品です。
言わずと知れた神聖ローマの皇帝、レオポルド一世。なんとその５ダカット金貨です。
私のような一般庶民には高根の花だと思っていましたがAU-Dtailsとのことでなんとか購入することができました。
御覧のように肖像の頭部に穴が開いておりますが、当時５ダカット、１０ダカットの金貨は皇族や貴族、そして、スペイン継承戦争（1701）において軍功を挙げた兵士への恩賞用として贈呈されました。
その為、勲章や宝飾品のように多くの金貨が加工されたと言われています。現存する５ダカット、１０ダカットのほとんどにそのような痕跡が残されているのです。
そういった経緯もあり、加工跡のない鑑定で数字が付くようなコインは今では２０００万、３０００万で取引されています。

さて本品ですが１０ダカットではなく５ダカット。１０ダカットの方が現存枚数は少ないと考えるのが普通ではございますが、贈呈用としては中途半端と考えられていたのか、理由は不明ですが発行枚数は５ダカットの方が少ないようです。
多くて１００枚、銘柄によっては２０枚ともいわれています。
NGCのサイトで確認しますと５ダカット自体の鑑定枚数が少ないことがわかります。数字のついているものが０枚、detailsのものが一枚ですのでNGC唯一の鑑定品となります（２０２３年１１月現在）
なぜこれほどまでに鑑定枚数が少ないのか、あくまで私個人の考察ではございますが前述したとおり現存するほとんどのコインが何かしらの痕跡が残る傷物であり、裸で所有しているコレクターがほとんどなのではないか？ということが考えられます。鑑定ブームの昨今、数字が付きそうなコインでしたら既に鑑定に出されているのではないでしょうか。

そして５ダカットとはいえスラブケースがはち切れんばかりのサイズ感。この存在感は見るものを圧倒し、感動させ、３２０年前の神聖ローマの世界へと誘ってくれることでしょう。
表面のレオポルド一世の肖像、裏面の双頭の鷲の両面ともディテールがしっかりしており目立つ摩耗は見受けられません。（穴が開いていなければ鑑定でいい数字がついたのではないでしょうか）
また、この５ダカットはターラーのダイを使用して打たれており、いわば「金打ち」と言われるものです。
これほどのコイン、相当に地位の高い人間が所有していたと想像できます。そのようなコインを手元におくことで素晴らしい波動を感じ取り、日々の志気も高めることが出来るのではないでしょうか。
長くなりましたが本当に素晴らしい、ロマンのつまったコインです。今後お目にかかれることはほとんどないと思います。
良いオーナー様に巡り合えること、楽しみにしております。


●バーコードの読み込みについて●バーコードスキャンをすると正常にコインのスキャンが出来ません（NGCではたまにありますね・・・）出所はきちんとしたコインですので問題ないかと思います。ナンバーで検索できますのでご確認くださいますようお願いいたします。
●Augustana Collectionとは●海外のオークションにおいて度々出品されるコレクションです。過去数世紀にわたる人類の歩みを補完するため、５０年近くにわたって蓄積された世界中の数千枚のコインを所蔵しています。本品はその内の一枚です。Details判定ながらこのコレクションに入っているというだけで如何に希少で価値のあるコインであるかが伺い知れます。（2023年 11月 21日 13時 58分 追加）NGC鑑定内容はこちらからhttps://www.ngccoin.com/certlookup/3893176-018/NGCDetails/
よければこちらもご覧くださいhttps://en.numista.com/catalogue/pieces86914.html